「社内リソースが足りない」、「コア業務に注力したい」と悩んでいる企業が、ノンコア業務を外注することは珍しくなくなりました。
中でも、営業担当が”営業”に集中できるようサポートする「営業事務」は、書類作成やデータ管理、メール応対といったバックオフィス業務が中心で、比較的外注しやすい領域です。
しかし、
「情報が漏れ出さないか…」
「想定外の料金が発生しないか…」
など、依頼には少なからず不安が付きまとうのではないでしょうか。
そこで本記事では、営業事務を外注するメリット・デメリット、料金相場、業者選びのチェックポイント、おすすめ業者3社紹介といった情報をご案内しますので、ぜひ参考にしてください。
営業事務を外注するメリット

まず、業務外注のメリットを次の三点にまとめました。
- 社員をコア業務に注力させられる
- 人件費・固定費が抑えられる
- 更なる利益を生み出すチャンスに繋がる
これらについて、詳しく解説します。
社員をコア業務に注力させられる
一つ目のメリットは、社員をコア業務に注力させられることです。
どの企業も、営業担当には営業活動に注力してほしいはず。しかし実際の営業担当は、本来の業務の合間に資料データ集め、企画書プレゼン作成、営業先のリスト出力、納期管理作業、電話メール対応…等の事務作業に翻弄されています。
特に中小企業は専門の人員を雇用していない場合が多いので、ノンコア業務に時間が割かれ、「今月も上手い具合に新規顧客訪問数がいかなかった…」「売上向上のための方法なんて考える時間もない…」と、本業がおろそかになってしまうときがあるでしょう。
一方、上記のようなノンコア業務を担当してくれる外注営業アシスタントがいれば、自社社員がコア業務の営業活動に時間を割けるようになのです。その分、業績の向上が期待できますね。
人件費・固定費が抑えられる
二つ目のメリットは、人件費・固定費が抑えられるという点です。
自社社員を新たに雇う場合、求人広告費、面接する労力、給与計算の労務経理コスト、育成研修、各種保険料、支給用PC…などなど、多大なコストがかかります。また、仕事量の少ない時期でも雇用関係がある限り、給与としての固定費が必要です。
しかし、営業事務を外注する際は、上述した各種保険料や人件費等などが必要ないので、手間も経費も軽減できます。繁忙期など必要な時だけ、スポットでも活用でき、閑散期には人件費の削減が可能です。
このように、人件費・固定費の削減が可能になる点もメリットのひとつです。
プロによるクオリティの高いサポートを受けられる
3つ目は、プロによるクオリティの高いサポートを受けられるという点です。
営業事務の外注先は、バックオフィス業務を専門で手がけるプロです。見やすい資料の作り方や、分かりやすいデータの整理法などを熟知しています。したがって、多少のコストをかけてでも外注した方が、結果的に成果が出やすいのです。
もちろん営業担当自身も、資料の作り方などはある程度知っておく必要がありますし、ましてや、外注へ丸投げといったやり方はNGです。
しかし、業者はクオリティ面で心強いのも事実です。上記をふまえて活用すると、業務代行の専門家は、あなたの営業活動を進めやすくしてくれますので、大きなメリットと言えます。
営業事務を外注するデメリット
では、デメリットはどんなところでしょうか。ここでは次の三点をご紹介します。
- 人材により仕事のクオリティが違ってくる
- オフライン業務では依頼出来ない業務もある
- 情報漏れの危険がある
人材により仕事のクオリティが違ってくる
一つ目は、人材により仕事のクオリティが違ってくる点です。
「実際コストもかかることだし、有能な人を担当にしてほしい…」と考える人は多いはず。
しかし、外注の担当スタッフを選ぶのは業者側です。依頼する側が個人を指名するのは、一般的には難しいのです。
ただし、無料お試し期間を設けている業者は多数あります。これを利用し、スタッフのサービスや技量を実感してから、本導入するか決めるのも良いでしょう。
「経験者がいい」、「こういうスキルがある人に頼みたい」等の希望を聞いてくれる業者もいます。業務クオリティを求めるなら、業者選びの基準にしてみてください。
オフラインでは依頼出来ない業務もある
二つ目は、オフラインでは依頼できない業務もあるという点です。
事務外注業者は、インターネットを使い遠隔で業務を行うため、紙文書の整理や買い出し、清掃、顧客対応などのオフライン業務を基本的には依頼できません。
業者選びの前に、「自社の強みと現状必要なサービスは何か、どこまで外注するか、オフライン作業をしてもらう必要はあるのか」を考えておくことが重要です。
情報漏れの危険
3つ目は、情報漏れの危険が潜んでいるという点です。
どの企業にも顧客や社員情報、機密性の高い情報といった重要機密事項が存在します。外注業務によっては、それらを業者と共有する場合もあるでしょう。すると、業者の担当スタッフが、機密を漏らしてしまう可能性が出てくるのです。
もちろん、そう頻繁に起こることではありませんが、情報漏洩は企業の存続と信頼性に重要な影響を及ぼすため、厳重な注意が必要となります。どう対処するか業者と相談・確認し、秘密保持契約を結ぶなど、不安材料を解消しておくのをおすすめします。
営業事務の外注依頼できる業務範囲は?
次は、営業事務の外注へ依頼できる業務範囲について見ていきましょう。
代表的なのは以下の通りです。
・新規、既存顧客のメール電話対応
・顧客情報データ管理
・営業先、提携先、競合等のデータ出力
・企画書、提案書、報告書、見積書、プレゼン資料などの書類作成
※新規クライアントの開拓業務なども、業者によって受付可能。
オンラインで完結する業務が基本ですが、中には追加料金で出張によるオフライン業務代行が可能なところもあります。
外注の料金相場はどのくらい?
営業事務代行の料金体系は、大きく分けて月額制と従量制の二つに分かれます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
料金体系①:月額制
月額制は、月毎に一定金額が請求されるシステムです。
だいたいの相場として、月30時間までの稼働プランなら、月額6〜10万円ほどになります。契約期間が長いほど割安になるところもあり、長期にわたって利用したい企業におすすめの形態です。
契約時に取り決めた一定の業務を毎月行うだけであれば、月額利用料は変わらないので安心して利用できます。所定の稼働時間に満たなかった分を、翌月へ繰り越せる業者も。
ただし、最低契約期間が定められている場合も多く、途中で解約するとなると違約金が発生する可能性があります。「依頼したい内容と提供サービスが合っているか」をしっかり確認しておくことが重要です。
料金体系②:従量制
従量制は、業務量に応じ、利用した分だけ料金が請求されるシステムです。
最安値は、時給2,000円相当〜。基本料金(月額1万~3万円程)をプラスで設定している業者もあります。
閑散期などあまり利用しない月もある企業にとっては、無駄な出費が発生しないところが長所です。
しかし、繁忙期だと費用がかさみやすいかもしれません。また、イレギュラー業務などはその都度料金について聞かなければならず、誤請求がないかのチェックも必要です。
よって従量制プランは、依頼したい業務が限られているときや、短期で利用したいときにおすすめです。
要チェック!信頼できる業者の見極めポイント3つ
ここからは、営業事務代行業者の見極めポイントを3つご紹介します。トラブルや後悔を避けるために、必ず押さえておいてください。
優秀な人材がいるのかを事前に確認する
1つ目は、優秀な人材がいるのかを事前に確認するという点です。
利用してみたら、実際はワーカーさんの能力が期待通りではなかった…という状況は避けたいところ。しかし、 ワーカーさんと面接したり、個人の実績を確認した上で申し込んだりできるわけではないので、優秀な人材を判断するのは難しいと思われます。
ただ、優秀な人材を抱えている業者をできる限り絞ることは可能です。方法は、主に3つあります。
1. どのような研修や教育が行われているのか確認
業者のホームページを見て、どのような研修や教育を行っているかを確認しましょう。契約前にヒアリングしておくのも良いですね。
2. 口コミ・体験談などで確認
口コミや体験談をチェックするのも重要です。全てが正しいとは限りませんが、ワーカーさんの質が少なからず分かるでしょう。口コミの内容について、業者へ直接質問するのも良いですね。
3. 業者の実績に注目する
業者のホームページには、「契約継続率○%」とか「顧客満足率○%」といった実績や保有資格等の情報がありますので、そちらを参考にしてみてください。クライアントの評価が分かり、ある程度参考になるはずです。
上記の方法で、業者の質を見極めてください。
外注先の“強み”は何かを把握する
2つ目は、外注先の “強み” は何かを把握することです。
単純に「有名だからor安いから使おう」ではなく、自社の弱みを把握し、そこの分野に強みをもっている業者を選択するのが大切です。
例えば、24時間何かしらの業務をしている会社なら、「24時間対応の業者に依頼」が最適でしょう。また、営業担当者が日々忙しく、新規開拓をする時間がないなら、「新規顧客リスト作成からアポ取りまでやってくれるところに依頼」などが考えられますね。
自社の不足分野と業者の強みをマッチさせるのが、効果的な外注利用には不可欠です。
一社ではなく、複数の業者を比較する<
3つ目は、一社ではなく、複数の業者を比較するという点です。
数社を比較しないと、自社に合った業者を見極められないからです。
まず、検討中の業者3~5社から、見積もりを出してもらいます。大事なポイントは「企業の実績・特徴・業務内容・金額」が理想と近い業者を選ぶことです。
企業により、無料でお試し期間を設けているところもありますので、いくつか体験してみるのも良いですね。
おすすめの営業事務代行サービス3社!オンラインアシスタントが便利
最後に、おすすめの営業事務代行サービス3社をご紹介します。
各業者の特徴と実績・業務内容・料金を記載しましたので、比較検討の参考にどうぞ。
フジ子さん:業界最安値でコスパが良い
フジ子さんは、業界最安値でコスパが良いと定評のある業者です。
顧客継続率90%を誇り、実務経験豊富な人材が対応しています。一人ではなくチームで案件に取り組み、急遽病欠がでてしまった場合でも、チームの皆でフォローができるので安心です。
そして、同社は無料トライアル期間を設けています。事前に実務能力のチェックができ、さらに翌月解約も可能ですので、他社に比べると導入のハードルが低いですね。
<金額>
1ヵ月単位で契約可能です。
・月20時間:47,000円/月
・月30時間:69,000円/月
・月50時間:99,000円/月
HELP YOU:高い継続利用率97%
HELP YOUは、継続利用率98%と、クライアントから高い評価を得ている業者です。
その理由は、質の良い人材が働いているから。同社はスタッフの本採用の前に、「1か月の仮採用」を取り入れています。仮採用期間中、スタッフには難易度の高い課題が課され、実務能力をテストされるのです。
そんな仮採用を突破できるのは、なんと全体の1%。優秀な人材による、高クオリティな業務が期待できますね。
楽天、三井不動産、イオンモバイルなど大手企業も利用しており、信頼性はピカイチでしょう。
オフライン業務(現場作業)も可能です。
<金額>
1ヵ月単位で契約可能です。
・月30時間:100,000円
・月45時間:150,000円
※カスタマイズ(要望に合わせてプラン作成)も可能です。
nene:最近人気急上昇!SNSで簡単に依頼できる
neneは、「あなただけのオンライン秘書をスマホの中に」というコンセプトのもと、LINEなどで簡単に業務を依頼できる仕組みを整えています。
サービスや対応も評価がよく、経営者・役員陣を中心に最近人気が上昇してきています。
「検索サービスだと指定できない細かなニュアンスも踏まえた選定をしてくれるのがGoodです!」
「対応スピードの速さに驚きの連続です。neneさんのお陰で一層仕事に専念できました!」
引用: neneトップページより
など、高評価を得ています。
サービスの特徴は、「会食におすすめなお店探し」や「旅行先の手配」など、まだふわっとしている要望にも、すぐ対応してくれる点です。対応時間も朝9時から22時までと他社と比べ長いので、忙しい社長や役員などの急な相談にも対応可能。個人向け、法人向けプランも多々用意されています。
<金額>
最低契約期間3ヶ月。
下記料金を基準に、作業内容や可動時間に応じてオリジナルのプランを作成。
5名以下のスタートアップ個人事業主向け 1ヶ月 150,000円〜
50名以下のスタートアップ個人事業主向け 1ヶ月 200,000円〜
5名以下のスタートアップ個人事業主向け 1ヶ月 300,000円〜
まとめ
営業事務を外注するメリット・デメリット、業者を選ぶ際のポイントがお分かりいただけましたでしょうか。
ITが進化していく中で、主にオンラインアシスタントで営業事務を外注する企業は、今後、一層増えていくでしょう。
自社が営業事務で悩みを抱えているなら、本記事を参考にしながら、ぜひ代行業者を活用してみてください。
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